対人恐怖症とは?原因と克服する方法について

対人恐怖症って何?原因は?どうやって克服したらいいの?


私は以前、極度の対人恐怖症でした。

・他人がそばにいると異常なまでに緊張してしまい、いつもできていることができない
・他人から嫌われてしまうことを極度に恐れるあまり、自分から他者に働きかけることが一切できない
・人と話をしようとすると頭が真っ白になる
・他人に見られるのが怖い
・他人と接すること全てが辛いため、外出そのものが怖い

こんな自分が嫌で何度となく治そうと思いましたが、何をどうしても悩みを克服することができませんでした。
当時は外出すら困難で、生きているのも辛い状態でした。

そんな酷い状態だった私ですが、今はもう対人恐怖症ではありません。

発症から10年以上の間、辛く苦しく自暴自棄な日々を過ごしていましたが、あることをきっかけに本格的に解決に向けた努力を始め、1年程度で完治させることができたのです。

治療を進める中で
「なぜこれほどまでに辛いと感じるのか」
「どうすればこの状態から脱することができるのか」
毎日のように考え、調べ、試行錯誤してきました。

ここでは対人恐怖症とは何か、何が原因で苦しいと感じるのか、どうすれば克服できるのか、経験者の視点からお伝えしようと思います。

対人恐怖症とは?

対人恐怖症とは
・対人場面で不当な不安や緊張が生じて、嫌がられるとか、不快感を与えるのではと考え、対人関係から身を引こうとする神経症の一種(wikipediaより引用)
です。

「他人との距離の取り方がわからない」
「他人に嫌われるのが怖い」
「人前など多くの人に注目される場に出るのは恥ずかしい」

こういった感情は誰にでも少なからずあるもので、決して特別なことではありません。
皆そういった感情とうまく付き合いながら日々を過ごしているのです。

対人恐怖症になるのは、何らかのきっかけでこれらの感情を過剰なまでに強く感じるようになった方です。

普通の人であれば何も感じない場面でも
・自分の行動について他人から笑われるのではないか
・こういう行動をとると相手を不快にしてしまうのではないか
と常に気になってしまい、次第に他者との接触を避けるようになります。

そして「普通に生きることすらできない自分」に不甲斐なさを感じ、ますます精神的に消耗し疲れ果ててしまうのです。

対人恐怖症の症状別分類

対人恐怖症といっても症状のあらわれ方は人により様々です。
代表的なものを以下にあげます。

【スピーチ恐怖症】

人前で話すことに恐怖を感じる。

・具体的な症状
極度に緊張し顔が赤くなる、声が震える、足が震える。
そんな自分をコントロールできないことに絶望感を抱く。

・当事者の心理
自分などがこの場にいるのは不自然ではないか。
緊張する(失敗する)姿を大勢に見られたくない。

【醜形恐怖症】

自信の容姿に関するコンプレックスから他者との接触に恐怖を感じる。

・具体的な症状
他者との接触を極力避ける(社交的で人気がある人は特に苦手)
外出先で鏡に映った自分を見ることができない。

・当事者の心理
自分のような人間があの人と仲良くなるのは不相応だ。
自分に人が寄ってこないのは自分が醜いからだ(※実際には他者から醜いと思われていないことが多い)。

【電話恐怖症】

周囲に人がいる状況で電話に出ることに恐怖を感じる。

・具体的な症状
声が震える。どもる。早口になる。
話題を(当たり障りのないもの、自分をよく見せるものに)限定してしまう。

・当事者の心理
話し方がおかしくて周囲に笑われているのではないか。
自分の情報を第三者に知られたくない。
見ている人に良い印象を与えたい。

【会食恐怖症】

他人と食事をすることに恐怖を感じる。

・具体的な症状
マナー違反をしていないか過剰なまでに敏感になる(※過剰に気を払っているので実際は完璧であることがほとんど)。
咀嚼や手の動きなど一つ一つの動作に迷ってしまいパニックになる。

・当事者の心理
食べ方がおかしいと思われていないか。
咀嚼する音や飲み物をすする音が相手を不快にしていないか。
そもそも食事ってどうやってするんだったっけ・・・。

【書痙】

人前で文字を書くことに恐怖を感じる。

・具体的な症状
文字を書く手が震える。

・当事者の心理
変な字だと思われていないか。
相手を待たせているので早く書き終えなければ・・・!

【会話恐怖症】

他人と日常会話をすることに恐怖を感じる。

・具体的な症状
何を話せばいいかわからなくなる。
互いに無言になることを極度に恐れる。
景気のいい話ばかりしてしまう。

・当事者の心理
つまらない人だと思われていないか。
間を持たせないと気まずい。
面白い話をしなければ。

【視線恐怖症】

他人に見られる(他人を見てしまう)ことに恐怖を感じる。

・具体的な症状
他者の視線にさらされる場面を徹底的に避ける。
気にしてはいけないと思っていても他者を見て(意識して)しまう。

・当事者の心理
自分の視線が原因で相手を不快にさせたのではないか。
〇〇(コンプレックス等)な自分を見られたくない。
他者に拒絶されるのが怖い。拒絶されていないか気になって仕方ない。

【自己臭恐怖症(自臭症)】

自分の匂いが周囲に伝わることに恐怖を感じる。

・具体的な症状
他者と物理的に近づくこと、同じ空間にいることを徹底的に避ける。
それができない場面では耐え難いほどの苦痛を感じる。

・当事者の心理
自分の匂いが原因で他者を不快にしたのではないか。
自分だけ特別な悪臭を放っている(※実際はそうでないことがほとんど)。

ちなみに私は上記のほぼ全てを経験していますが、最も苦しんだのは視線恐怖症でした。
・人に見られること
・人を見てしまうこと
に異常なまでに敏感になってしまい、周囲で起こること全てが自分を貶めるために行われているように感じていました。

(参考)私の場合

もう少し具体的に、私がどんな場面で苦痛を感じたか紹介したいと思います。

・他人と目を合わせるのが極度に苦手

・電車・バス等に乗るとき、どこを見ていたら良いかわからなくなる。結果、いつも目を閉じている

・転校・進学・就職・転勤など環境が大きく変わるときは、期待よりも不安の方がはるかに大きい

・他者と2人きりになることに恐怖を感じる(ので、できる限り避ける)

・人と接するとき自然体でいられず、動作が不自然になる(体が硬直する・表情がひきつる)

・外出に苦痛を感じるようになり、どうしても出なければならない理由がない限り外出しなくなる

・人が集まる場所を避けたいと強く思うようになる

・自分から他者に話しかけるのが苦痛

・授業中・就業中どこを見ていればいいかわからなくなる

・大勢の人に注目されると頭が真っ白になる

・列に並ぶのが苦痛。後ろに人がいると思うだけで落ち着かない。

・近くにいる人が自分から離れていく(そもそも自分には近寄ってこない)

・他者の行為1つ1つが自分を避けるための行動のように感じられる

・他人同士が話をしているのを見かけると「自分の悪口を言っているのでは」と考えてしまう

・他者と接する際、距離を置かれる(あるいは事実でなくてもそう感じてしまう)

・他者とちょっとした会話をするだけでどっと疲れてしまう

・大勢の人が自由に座ってよい場面で自分の隣だけ空席になる

・美容院に行くのが苦痛

・他者にも関係がある物事について、自分で決断を下したくない(「どこに食べに行く?」など軽いものも含む)

・一度他者の存在を意識してしまうと、相手がいる方向を見ることが一切できなくなる

・他の人が気にしないようなことでもすぐに「拒絶された」と考え落ち込んでしまい、1日中、場合によっては何日も頭から離れない。

こういった辛いことを避けるために他者との接触そのものを避けるようになり、次第に普通の生活を送ることすら困難になっていきました。

対人恐怖症になる原因は?


対人恐怖症になる原因は極めてシンプルです。

あなたが”他人からどうみられているか”を過剰に意識しているから
これに尽きます。

普段あたり前にできていることが人前ではできなくなってしまう。

これはまさに他者の目を意識しているからに他なりません。

他人が原因ではない

ここで勘違いしてほしくないのが、
「他人から意識されることで、普段できていることができなくなる」
ではなく、正しくは
「他人から意識されている、と(あなたが)思うことで、普段できていることができなくなる」
であるということです。

何が違うの?と思われるかもしれませんが、とても大切なことです。

たとえば視線恐怖症では
「自分は何もしていないのに相手が自分を見てくる」
と考える人が結構な割合でいますが、これは完全なる誤解です。
きっかけはほぼ100%「最初にあなたが相手を意識したこと」に起因しています。

他人に見られるのが怖いという心理が
・実際は見られていないのに「自分は見られている」と思い込む被害妄想
・相手を過剰に意識することで相手に身構えられ避けられる
といった事態を引き起こしているのです。
視線恐怖症の人にありがちな7つの誤解
視線恐怖症に悩んでいる人の多くが陥りがちな7つの誤解について紹介します。 1つずつ誤解を解くことで、視線恐怖症を正しく理解し、治療に本当に必要なものが何なのか見えてくるようになります。

自分自信が苦しみを生み出している原因である

こう言われると落ち込んでしまう人もいるかもしれませんが、その必要はありません。

・自分が悪い

ではなく

・自分が原因になっている。だから自分の努力次第で克服できる余地がある

と前向きに考えてください。
ここをはっきりと自覚すると、治療に対して主体的に取り組もうとする意欲が湧きます。

「自意識過剰なだけでは?」→そんなことはわかっている

対人恐怖症の悩みを他者に話すと、しばしば
「自意識過剰なだけじゃない?」
「気にしなければいいだけ。他人はあなたに興味ないよ」
といった理解のない言葉が返ってきます。

気にしなければいい

そんなことは皆わかっています。
しかしどうにもならない。
普通の人には当たり前のこと。でも自分にとっては死ぬほど辛い。

対人恐怖症が他人に理解されづらい理由はここにあります。

原因分析には”自分自身の内面に深く踏み込む経験”が不可欠

原因はわかっているのにどうにもならない
多くの人はここで困り果ててしまうのですが、ここで思考停止していては治療にはつながりません。

・他者の目を異常に気にする

これは表面的な原因にすぎません。

なぜ他者の目をそこまで意識してしまうのか、その原因をさらに深堀る必要があります。

あなたが最初にすべきことは、自分自身の内面と徹底的に向き合うことです。
先述したように、なぜ他者からどう見られているかを異常なまでに意識してしまうのか、深く深く自分自身に問いかけてください。
客観的に、そして冷徹に。

これはほんの一例ですが、以下のように原因をたどっていきます。
※「もう出てこない」「出尽くした」と思ったところからもう一歩頑張って突き詰めると新たな発見につながりやすいです

《例1》
他者の存在を意識すると異常なまでに緊張してしまう

(それはなぜか?)

他人に見られるのが怖いから(嫌だから)

(なぜ怖いのか?)

自分のことを知られるのが嫌だから

(なぜそう思うのか?)

〇〇だから

・・・繰り返し・・・

《例2》
他者の存在を意識すると異常なまでに緊張してしまう

(それはなぜか?)

自分の存在が他人を不快にしているから

(なぜそれがわかるのか?)

他人が自分を避ける行動をとるから

(なぜそういった行動をとられると思うか?)

〇〇だから

・・・繰り返し・・・

苦しいと思うに至る過程を徹底的にさかのぼり突き詰めることで、自分自身を苦しめている「ものの考え方や行動の傾向」といった真の原因にたどり着くことができるのです。

対人恐怖症を治すためにすべきことは?


対人恐怖症を治すためには何をすればよいのでしょうか。

結論から言うと、根本的な治療のために必要なのは
あなたの根本にある「物事に対する考え方やとらえ方(価値観)」を変えること
です。

以下NG対策も交え、すべきこと・すべきでないことを順を追って紹介します。

×他者との接触を避け続ける

・他者との接触を避ける
・苦手な場面を避け続ける
こういったその場限りの小手先の対策では根本的な治療にはつながりません。

他者との接触や苦手な状況を避け続けられるのであればそれで良いのかもしれませんが、常に上記のような対策がとれるわけではありません。

人と接する。
社会と関わる。
これは生きていくうえで避けて通れないものです。

「今は外出すらできないけど今日から頑張って外出する。そのために今日だけマスクをする」
このように治療を助ける目的でやむを得ず、という理由がない限りは対策として採用しないことをお勧めします。

△薬の力に頼る

薬を服用するのはどうでしょうか。

市販のものは(私の経験上は)気休め程度の効果しかありませんが、医師が処方してくれる薬に関して言えば、個人差はありますが服用することで実際に症状(不安感や恐怖心)が軽減されます。

しかしそれはあくまでも”表に現れた”症状を抑えているだけで、根本的な治療にはつながりません。
服用している間は楽になったとしても、薬の効果が切れればまたいつもの状態に戻るだけです。

悩みや苦しみを生み出すあなたの思考に変化がない限り、あなたにとって辛い場面はいつまで経っても辛いままです。

誤解のないように言っておくと、薬の服用が無意味と言っているわけではありません。
一時的に症状をやわらげることで治療に前向きになれたり、いつもと違う精神状態を経験することで新たな発見につながることもあります。
治療の補助的な役割であることを理解して服用するのであれば十分に有用と考えています。
対人恐怖症・視線恐怖症と薬。正しい付き合い方【市販薬の紹介も】
対人恐怖症・視線恐怖症の苦しみは想像を絶するものです。 「薬で楽になるならすがりたい」という気持ちは経験者としてよくわかります。 今回は薬との正しい付き合い方についてお話しします(私が使っていた市販薬の紹介もあります)

◎物事に対する考え方やとらえ方(価値観)を変える

これが根本的な治療につながる唯一の方法です。

同じ出来事に触れた場合でも、それをどう感じるかは人によって違います。
あなたが「自分のせいで相手を不快にしてしまった」と思う場面でも、他の人からすると何も感じない日常の一コマだったりするわけです。

両者の受け止め方の違いがどこにあるのかを知り、その差を縮めていくことが根本的な治療につながります。

そのためには
・自分自身のことを正しく客観的に把握すること
・自分の価値観以外にも様々な価値観があることを心と体で理解すること
が必要不可欠です。

普段の生活において「自分自身の価値観や考え方、それを形成するに至った経緯」といったことに目を向ける機会はなかなか無いのではないでしょうか。
一度真剣に取り組むと自分でも知らなかった(あえて気づかないふりをしていた)事実に直面し驚くことになるはずです。

また対人恐怖症になった方は他者との交流を避けがちになるため価値観が独りよがりになりがちです。
他者との交流を通して多様な考え方や価値観に触れることも極めて重要です。
今は他者と接する気になどとてもならないでしょうから、まずは家族・友人など身近な信頼できる人とで構いませんので会話する機会を増やすところから始めてみると良いでしょう。

※(対人恐怖症に理解がない人も多いので”可能であれば”ですが)対人恐怖症であることを打ち明けられる相手がいるとなお良いです。
自分には理解者がいる
これだけで安心感が桁違いに増します。

〇日常生活を利用して訓練(リハビリ)する

先ほど

物事に対する考え方やとらえ方(価値観)を変える

と簡単に言いましたが、長年かけて形成した価値観を変えるのはとても難しく時間のかかる作業です。

「言っていることはわかるが、考え方を変えるなんて無理だ」
と言いたくなる気持ちはよくわかります。
私も当時そう言われていたら「絶対無理」と答えたと思います。

そこで上記取り組みと並行して実施していただきたいのが日常生活を利用した訓練です。

足を骨折した人が衰えた筋肉を取り戻すためにリハビリをするように、疲れ果てて歪んでしまった心を日常生活を通して少しずつ元に戻していくのです。

まずは他者のふるまいをマネするところから始める

最初のうちは「こうしよう」「ああしなければ」と理詰めで考えなくても良いです。
・他の人がどのようにふるまっているのか
を観察し、表面上で構わないのでマネするところから始めてみてください。

・あの人はなぜ人前で平気で話すことができるのか。
・あの人はなぜ落ち着いて電話に応対できるのか
・人込みの中でいつも通りでいられる人はどのように振舞っているのか

自分と他者のふるまいを比較し、どこに違いがあるのかを把握しましょう。

そしてその違いを埋めるために何をすればよいのか考えて実行に移してみましょう。

失敗しても気にしない

最初のうちは失敗ばかりと思います。
傷つくことも1度や2度ではないでしょう。
諦めたくなることも多々あると思います。

でもそこで諦めないことが何より大切です。

試行錯誤して失敗した経験は決して無駄にはなりません。
「失敗したな」と思った場面を振り返り、何がまずかったのか自分なりに考えて明日また挑戦してください。
本気で治そうと思って努力を続けている限り、僅かであってもあなたは完治に向けて前進できているはずです。

成功体験を自信に変える

失敗を繰り返すうちに、以前はできなかったことができるようになったり、苦痛で仕方なかったものがそれほど苦痛でなくなったりすることに気づく時が来ます。

試行錯誤の結果うまくいったときは、自分自身を最大限ほめてあげてください。
そして何が成功につながったのか、しっかりと分析を行いましょう。

・以前できなかったことができるようになった。
・普通の人と同じようにできるようになった。

この自覚が自信につながり、前向きに治療を進めるエネルギーの源泉になってくれます。

自分自身に対する自信を回復することで
・自分がここにいるのは場違いではないか
・失敗するのではないか
・嘲笑われているのではないか
といった漠然とした不安感が少しずつ薄くなっていきます。

この段階に至ると治療のスピードは一気に上がります。

焦らずに時間をかけて治すことが大切

今地獄の苦しみを経験している方は

とにかく楽になりたい

という思いから一気に完治した状態をイメージして治療に取り掛かる傾向にありますが、それは必ず挫折します。

100mの崖を素手でよじ登ろうとしているようなものだからです。
どうやっても解けなかった緊張が一朝一夕で解消できるわけがありません。

100mを一気に登ろうとするのではなく、自分で階段を作って少しずつ確実に登ることが結局は一番の近道になります。

治療の各段階ですべきこと

段階を踏んで治療を進めるにおいて注意していただきたいことが1点あります。

それは、今具体的に何をすべきかは今いる段階(症状の重さ)によって異なるということです。
ある段階では有効な対策も治療が進むと治療の妨げになることもあります。

そのため治療を始める前にまず「あなたの症状がどの程度重いのか」を把握する必要があります。

リンク先を見るのが手間な方向けに概要を説明すると

1.生きていることすら辛い段階
小手先の対策を採っても構わないので、まずは精神的に落ち着くことを目指す。

2.ものすごく苦しみを感じてはいるが、治療に取り組む気持ちを持つことができる段階
小手先の対策はかえって治療の邪魔になるので、できる限り控える。
日常生活を利用した訓練に取り組む(リハビリ)。

3.治療に手ごたえを感じ始めた段階
日常生活を利用した訓練を継続する(緊張をコントロールする訓練を始める)。

4.対人緊張をある程度コントロールできるようになった段階
何をすればいいかわかっている状態なので、試行錯誤はやめても良い。
今の取り組みを継続すれば完治に至る。

このように段階を踏んで治療を進めることが大切です。
一足飛びに完治に向かおうとすれば当然挫折します。
少しずつ時間をかけて「できるようになったこと」を1つずつ増やしていきましょう。

まとめ

対人恐怖症についてご理解いただけましたでしょうか。

ここまで読んでいただいた方にはわかっていただけると思いますが、対人恐怖症は決して治らないものではありません。

大切なのは
・何が原因なのか
・原因を取り除くために何をすべきか
を正しく把握し、解決のための努力を諦めずに続けることです。

私は対人恐怖症(特に視線恐怖症)に十数年苦しみました。
受け身でただ辛いと思っていた10年程の間は何も進展はありませんでした。
が、本気で治そうと思い立ってからは1年程で完治まで至ることができました。

結局のところ対人恐怖症を治せるかどうかは”あなたに「治したい」という強い意思があるか”それ次第です。
ここまで読んで「絶対に治したい」と思った方は今日から一歩踏み出してみてください。
当サイトの記事が治療の助けになれば幸いです。

自分の言動を縛っていた様々なものから解放されると生きているのが本当に楽しいです。
あなたが1日でも早く自分の人生を自分の思った通りに生きられるようになることを願っています。