見るのが嫌だったバスのマナー違反、気にならなくなった理由

みなさまバスを利用する機会はありますでしょうか?
私は生活するうえでいろいろと便利なのでよくお世話になっています。

今でこそごく普通にバスを利用していますが、以前精神的に病んでいた頃はバスに乗るのが嫌いで利用を避けがちでした。

単純に「人が隣にいる」という状況が苦手だったこともありますが、マナー違反をする人を見かけるのが嫌だったことも大きな理由です。

今は(よほど酷いものを除いて)全く気にならなくなったのですが、なぜそう思うようになったのかを今回お伝えしようと思います。

観察するようになって気づいたこと

先述の通り以前はバスの利用を避けていたのですが、精神的に前向きになり楽しく日常生活を送れるようになってきたころ、久しぶりに乗ってみようと思い立ちました。
その頃には他人が怖いという感情もなくなってきていたので周囲の様子を見る余裕がありました。

するとこれまでマナー違反だと思っていたことのほとんどが、実は目くじらを立てるような行為ではないのだということに気づきました。

以下、みなさまがよく見かけるであろう行為について1つ1つ順に解説していきたいと思います。

大きな声で会話する

以前の私は精神的に余裕がなく、ちょっとした話声にもイライラしていました。
「自分は静かにしているのになんで!?」
とよく思ったものです。

ですが、考えてみるとそもそも「大きな声」とはどの程度の大きさの声を指すのでしょうか?
声の大きさがどの程度までなら許容されるのでしょうか?
ちょっとした声もダメという人もいれば車内に響き渡るような声でなければいいよ、という人もいると思います(耳が遠い人だとまた基準が違うでしょう)。

人により「大きな声」の定義は違います。

誰かを困らせようとして声を出している人はまずいません。
それぞれの許容範囲が違うだけなのです。
それを認識しているだけでも受け止め方は大きく変わります。

※あと微妙な距離の友人とかだと二人席に座って会話しないのは気まずいですよね(特に若いうちは)。
常識的な範囲であれば会話しても全然問題ないと思います。

座席にゴミが落ちている

これまで座席にゴミが落ちているのをみかけると嫌な気持ちになったものですが、悪意無く忘れてしまった・落ちてしまった、というケースも多くあることに気づきました。

私は以前、花粉症の時期にバスの中で鼻をかんだティッシュがポケットから落ちたことに気づかず降車したことがありました。
「しまった」と思うと同時に「バスの座席に落ちているゴミはこんな感じで忘れられたものがほとんどなのかもしれない」と思うようになりました。

それから私は座席のゴミに気づくと、他人のものであってもポケットに入れて持ち帰るようにしています(落とし物の可能性があるものは除く)。

二人席の通路側に一人で座る

画像のように、二人席が空いているにも関わらず、奥に詰めて座らず通路側に座る人がいます。
この行為、後から乗って来る人に「隣に来るなよ」と言っているようで本当に見るのが嫌でした。

ですが「何か理由があるのかもしれない」と観察するようになってからいくつか気づいたことがあります。

1.あと数停で降りるので通路側にいる
数停ですぐ降りる場合、窓側にいると後から乗ってきた人が通路側に座ると自分が降りるときにその人をまた動かすことになります。
それを避けるためにあえて通路側にいる、というケースが有ることに気づきました。

実際後から来た人に奥の座席を譲って、また通路側に座りなおす人を何度も見かけました。

2.席を譲るつもりはあるが奥まで行くのが面倒
若いうちは気づきにくいですが、年齢を重ねると窓側の座席に座るのが負担になってきます(膝を曲げたまま動く必要があるので)
「後から人が来たら奥まで行くけど、降りるまで来ないならそのまま楽な通路側に座っていたい」
と思う方がいるのは自然なことです。

こちらも車内が混んできたら自然と奥に行って席を譲る姿をよく見ますね。

子供が騒ぐのを親が止めない

「静かにしなさい」と言って素直に聞く子ならいいですが、注意すると反発して叫ぶ子もいます。
そのあたりは親が一番よくわかっているはずなので、あえて車内で注意しないものと思われます。
何も気にしていないわけではなく、むしろ「注意しないダメな親だ」と思われるだろうな、と心中穏やかでないはずです。

私も含め誰しも子供のころは周囲に迷惑をかけた経験があるはずです。
こういう場面に遭遇した際は「バスを降りた後に優しく諭しているんだろうな」と思うことにしています(実際そうだと思います)。

優先席に健康な人が座る

これはあまり見かけないですが、それでも時折遭遇することがあります。
このケースも「高齢者のことなど知ったことか」という気持ちで座る人はほぼいないと考えています。

おそらく以下のどれかではないかと思います。
1.本当は座りたくないが、立っているとかえって邪魔になるので座っている。
混雑する路線・区画でときどき見かけますね。

2.健康に見えるだけで実は問題を抱えている
実は膝が悪い、調子が悪いので今日だけはどうしても座りたい、若く見えるが本当は高齢者、等々いろいろな事情があると思います。
いろいろな立場の人がいることに思いを巡らすことはとても大事ですね。

3.優先席があることを知らない
外国籍で日本語が十分に理解できない、優先席のシステムを知らない、注意書きに気づかなかった、等これもいろいろ事情があると思います。

さいごに

バスのマナー違反について、私の感じ方の変化とそこに至った経緯をまとめてみました。
ここまで読んで考え方に変化はありましたでしょうか?
あなたの認識に少しでも良い影響を与えられたのであればとてもうれしく思います。

悪いマナーと考えていたものの大半が勘違いではないかと思うようになってからは、良いマナーに意識が向くようになりました。
赤ちゃんを抱える人に席を譲る人、降車時に「ありがとうございました」とお礼を言う人、等々良い気持ちになる行為の方が圧倒的によく見かけます。
どうせバスに乗るのであればよい気持ちで過ごしたいですよね。

コメント