「無駄な飲み会」の廃止で居酒屋の需要が激減!アフターコロナでどう変わる?

新型コロナウィルスの影響で外食産業は大きなダメージを受けました。
中でも最も影響を受けたのが居酒屋で、倒産した業者が過去最多になりました。
なぜ居酒屋のダメージが最も大きかったのか、今後外食産業(文化)はどう変化していくのか、考えてみました。

コロナ禍で居酒屋の利用者が激減

コロナ禍で多くの飲食店が閉店・倒産に追い込まれました。
中でも居酒屋の倒産数は最大で、過去最多を更新することになりました。
【新型コロナ】飲食店の倒産、2020年は過去最多。居酒屋業態に大きなダメージ
昨年からの新型コロナ感染拡大により、首都圏4都県への2度目の緊急事態宣言発令で幕を開けた2021年。帝国データバンクが今年1月に発表した、2020年の飲食店事業者の倒産動向に関する調査結果を振り返る。

皆様もこれは肌感覚で感じているのではないかと思います。
私も先日とある駅に行った際、居酒屋だった場所が空き店舗になっているのを何度も見かけました。

居酒屋のダメージが一番大きかった理由

意外に思うかもしれませんが、2020年10月の 外食市場は売上高ベースで前年比94.3% まで戻っています。
【新型コロナ】飲食店の倒産が11月時点で過去最多を更新。外食大手でも閉店相次ぐ
帝国データバンクの調査によると、2020年1~11月の飲食店の倒産が736件に達し、11月時点で過去最多となることが確定。大手外食チェーンでも閉店が相次いでいる。

ファストフードやファミレスが順調に回復する中、居酒屋は低迷を続けたままでした。
理由として挙げられるのがビジネス需要の減少です。
テレワークが推奨され、会社として不祥事を起こしたくない、という事情を考慮すると飲み会を控えるのはごく自然なことと思います。

ではコロナ禍後にオフィスに人が戻ったらこの需要は元に戻るのでしょうか?
私の考えは「No」です。
以下、理由を考えてみました。

会社の飲み会が無駄であることに気づいた

以前別記事でも書きましたが、会社の飲み会は本当に好きな人以外にとって
・他人(主に上司)に気を遣うだけの苦痛な時間を過ごすことを強いられる
・業務外の貴重な時間を強制的に奪われる(しかも何時間も!)
・苦痛なだけなのになぜか自腹を切らされる

という三重苦で、とにかく無駄でしかないものです。
会社の飲み会に行きたくない・・・。職場の飲み会が嫌われる理由と上手な断り方10選
「会社の飲み会に行きたくない・・」「明日は会社の忘年会。憂鬱だ・・」 近年こうした意見を目にする機会が非常に多くなりました。 私自身、対人恐怖症・視線恐怖症だった頃は飲み会があると思うだけで心底憂鬱になったものです。 嫌いな人が多いのになぜなくならないのか、どうすれば出なくて済むのか、考えてみました。

テレワークを始めてみて
「あれ、思ったよりもできるじゃん」
「なんとかなるな」
と思った方が多かったように、会社の飲み会にも「無くても全然問題ない」という意識が浸透してきていると思います。

本当は行きたくないと思っていた人が断りやすくなった

また、以前から飲み会のお誘いを断りにくいと思っていた方にとっても現在の状況はプラスに働きました。
私のように強い意志で「行かない」と決めている人以外も、この状況下で飲み会の参加を断りやすくなりました。
そして無駄な飲み会に参加しない楽な状態を知れば、今後飲み会を復活させる動きが出てきても参加を見合わせる人が増えるのではないかと考えています。

日本人は「大勢に流される」「一度決めたことは変えられない」傾向にありますので、この流れが強まるにつれてビジネスでの飲み会需要は加速度的に減ると思います。

コロナ禍をきっかけに外食文化の変革を期待したい

外食とは本来
・本当に行きたい人と
・本当に行きたい場所に
・本当に行きたいタイミングで

行くことで喜びを得るものです。

ところが理不尽な企業文化により無数の望まれない飲み会が開催され、多くの人がこれまで苦痛を味わってきました。
コロナ禍では多くの人が影響を受け不幸なことも多々起きましたが、これを機に「外食とは何か」という本来の目的に立ち返り、皆が望む外食文化を形作るチャンスが訪れている気がします。

実際に外食産業では居酒屋を中心に業態転換を図る動きが加速しています。
飲食店の新業態まとめ2020年版~コロナ禍で脱・居酒屋、ゴーストレストラン出店すすむ | フーズチャネル
新型コロナウイルスの感染拡大で外食産業が大打撃を受けた2020年。飲食店経営には居酒屋から他業態への転換、デリバリー・テイクアウト事業など新たなビジネスモデルが求められる。大手企業の動向などから、今後の業態開発を考える。

外食するときは皆楽しく笑顔で。
そういう世の中になっていくことを心から願っています。

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