甘いものは食べないし歯磨きも欠かさずするのに虫歯になるのはなぜだろうと常々疑問に思っていましたが、歯を噛みしめる癖が原因だと知りとても驚きました。
なぜ歯を接触させるのがダメなのか、治すにはどうすれば良いのかについてお話しします。
目次
上下歯列接触癖??
私はここ数年のうちに虫歯が頻繁にできるようになり、おおいに悩まされていました。
甘いものはほとんど食べないし毎日歯磨きも欠かさず行っているので、「自分は虫歯ができやすい体質なのかな」と勝手に思い込んでいました。
先日また虫歯ができたので歯科に行ったときのことです。
いつも診てくれていた担当の方がいなくなったので新しい方に診てもらったところ、開口一番こう言われました。
医師「ああ、これは上下歯列接触癖ですね。」
聞いたことのない言葉だったので「虫歯とは別の病気が見つかったのだろうか」と思っていたらそうではなく、この”上下歯列接触癖”が虫歯の原因になっている、とのことでした。
歯を噛みしめると虫歯になる理由
医師の説明を要約すると以下のような内容でした。
・歯は普段唾液が口内を巡ることで酸から守られている
・通常は舌が常に動いていて唾液を分泌している
・歯を噛みしめると舌の動きがなくなり唾液が分泌されなくなる
・歯を噛みしめると歯と唇・口腔内との隙間がなくなるため唾液が通る場所がなくなり、酸でフタをされた状態がずっと続くことになる
このような理由でいたるところに虫歯ができてしまうようです。
治さないとどうなるのか
通常上下の歯がかみ合っているのは食事も含め1日のうち20分程度だそうです。
しかし上下歯列接触癖の方はその時間が1日の大半を占めることになり、歯が酸にさらされる時間が圧倒的に多くなります。
また歯が接触することで顎関節への負担が増え、歯の違和感・顎関節症等様々な口腔関連のトラブルに発展する可能性もあります。
※「このまま放置すると歯の寿命が10年単位で縮んでいきますよ」という医師の言葉がとても印象に残っています。
上下歯列接触癖かどうか見分ける方法
あなたが今歯を噛みしめているか確認するのが一番早いですが、他にも
・虫歯が歯の表面にできやすい(普通は歯の根元・歯間にできやすい)
・口腔内や舌に歯型がついている(ずっと歯と接触していた証拠)
といった点に該当する方は注意が必要です。
(イメージ)舌と口腔内側面についた歯型
なぜ歯を噛みしめてしまうのか
原因は人により様々でしょうが、私自身の原因については思い当たるふしがありました。
当サイトを普段ご覧になっている方はわかると思いますが、視線恐怖症(対人恐怖症)による緊張です(虫歯ができやすくなった時期と視線恐怖症に苦しんでいた時期が見事に一致していました)。
外出してから家に帰るまで一貫して緊張しているので常に歯は噛み合ったまま。
それが悪いことだなんて思いもしませんでした。
医師にかかった時、すでに視線恐怖症(対人恐怖症)は治っていたのですが、歯を噛みしめる癖はそのまま残ってしまっていたようです(10年以上続けてきたものなので当然といえば当然ですね)。
健康な歯を守るために何をすれば良いか
とにかく歯を噛みしめる癖を無くすことです。
癖を治すのは相当に難しく時間がかかる作業なので、根気強く続けることが大切です。
・歯をかんでいることに気づいたら即歯を離す
・普段良く見るところに「噛まない」とメモを残しておく(自宅の壁・携帯端末の待ちうけ画面、メモ帳など)
※歯と歯を離すといっても常に口を開けていなさい、ということではありません。
口を閉じていても歯を離すことは可能です。
・あごの力を抜く
・上下の唇をくっつける
・「あ」と声を出すときの要領で口を開けて歯を離す(上下の唇はつけたまま)
さいごに
原因を知らなければ虫歯になっては治療、の繰り返しを延々と続けるところでした。
取り返しがつかなくなる前に原因を知ることができて本当に良かったです。
いい医師にめぐり合うのって本当に大切なことだなと思いました。
ちなみに私自身今も歯を接触させる癖は治っておらず、日々気づいたら歯を離す作業を繰り返しています。
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