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視線恐怖症とは? 原因と治し方・克服方法

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視線恐怖症って何?原因は?どうやって克服したらいいの?


私は以前、他者と接すること全般が苦痛で仕方ありませんでした。
・人に見られること
・人を見てしまうこと
が嫌で、何をどうしてもその苦しみを解消できなかったからです。
当時は外出すら困難で、生きているのも辛い状態でした。

「以前」と書いた通り、私は今はもう視線恐怖症ではありません。

10年以上の間、辛く苦しく自暴自棄な日々を過ごしていましたが、あることをきっかけに本格的に治療に向けた努力を始め、1年程度で完全に克服することができたのです。

治療を進める中で
「なぜこれほどまでに辛いと感じるのか」
「どうすればこの状態から脱することができるのか」
毎日のように考え、調べ、試行錯誤してきました。

ここでは視線恐怖症とは何か、何が原因で苦しいと感じるのか、どうすれば治るのか、経験者の視点からお伝えしようと思います。


目次

【視線恐怖症とは?】
 ・同じ視線恐怖症でも症状のあらわれ方には個人差がある
 ・どのような症状が出る?

【視線恐怖症になる原因は?】
 ・「気にしなければいい」は視線恐怖症に理解のない人の言葉
 ・原因分析には”自分自身の内面に深く踏み込む経験”が不可欠

【視線恐怖症を克服するための対策(治し方)は?】
 ・×その場しのぎの小手先の対策
 ・△薬を服用する
 ・◎物事に対する考え方やとらえ方(価値観)を変える
 ・〇日常生活を利用して訓練(リハビリ)する
  -最初のうちはリハビリ期間。失敗を繰り返しながら前進することが大切
  -前進できていることを自覚できると治療のスピードが上がる
  -具体的に今何をすればよいかは症状の重さにより異なる

【まとめ】
 ・余談:”視線恐怖症”という言葉の認知度はまだまだ低い

【関連リンク】



視線恐怖症とは?

視線恐怖症は対人恐怖症の一種で
・他者(または自己)の視線が異常なまでに気になってしまい、日常生活に支障が出るレベルで辛さを感じる状態にあること
を指します。

「他人と目が合うと気まずい」
「他人にジロジロとみられるのは嫌だ」
「人前など多くの人に注目される場に出るのは恥ずかしい」

こういった感情は誰にでもあるもので、特別なことではありません。

とはいえ普通の人は日常生活の中で出会う人の視線を事細かく気にしたりはしません。

視線恐怖症になると、その「気にしない」ができなくなり周囲(自己)の視線に過剰なまでに敏感になってしまいます。

そして普通の人であれば何も感じない場面でも
・他人に見られているのではないか(笑われたのではないか)
・自分が他人を見ることで相手を不快にしているのではないか
と常に気になってしまい、次第に精神的に追い込まれていきます。



同じ視線恐怖症でも症状のあらわれ方には個人差がある

視線恐怖症といっても症状のあらわれ方は人により様々です。
先ほど「他者(または自己)の視線」と述べたのも気にする対象が人によって異なるためです。
代表的なものを以下にあげます。

自己視線恐怖症
自分の視線が相手(第三者)に対して不快感を与えるのではないか、と考える症状である。

他者視線恐怖症
人の視線を極度に恐れる症状である。

正視恐怖症
人と距離が近いときに、目を合わせることに恐怖を抱く症状である。

脇見恐怖症
視界に人が入ってくるだけで、その人に対して何かしらの信号のようなものを送っていると考える症状である。
(wikipedia内『視線恐怖症』より引用)

ちなみに以前の私は上記全ての症状に当てはまる状態でした。
本当に何をするにも苦痛で生きているのも辛かったです。

※自己視線恐怖症と他者視線恐怖症とでは症状のあらわれ方が異なります。
当然治療の進め方も違ってくるのでどちらの傾向が強いかは知っておいて損はありません。
他者視線恐怖症と自己視線恐怖症の違い・見分け方【5つの質問でチェック】(サイト内リンク)
とはいえ両者とも大本の原因は同じですので、自分がどちら寄りかわからない方はそこまで深刻に考える必要はありません。



どのような症状が出る?

ここまで症状について漠然とした紹介しかしてこなかったので、具体的にどのような場面で苦痛を感じるのか、私の経験も交え紹介します。

・相手の目を見て話すことができない

・前を向いて歩けない

・電車に乗っているとき正面に座っている人を見ることができない

・他者と2人きりになるのが怖い

・人と接するとき自然体でいられず、動作が不自然になる(体が硬直する・表情がひきつる)

・外を歩くのが怖い

・人が集まる場所を避けたいと強く思うようになる

・自分から他者に話しかけるのが苦痛

・授業中・就業中どこを見ていればいいかわからなくなる

・大勢の人に注目されると頭が真っ白になる

・自分では見ていないつもりなのに他者から「見ないで」といわれる(またはそれに類似した態度をとられる)

・他者の行為1つ1つが自分を避けるための行動のように感じられる

・他人同士が話をしているのを見かけると「自分の悪口を言っているのでは」と考えてしまう。

・他者と接する際、目隠し(※)されたり距離を置かれる(あるいは事実でなくてもそう感じてしまう)

※【用語】目隠し:あなたが視界に入らないよう、他者が手や物などで自分の視界をふさぐこと

視線に関するトラブルだけでなく、それを避けるために人との接触そのものを避けるようになり、それが日常生活に多大な影響を及ぼす、というのが大きな特徴です。



視線恐怖症になる原因は?


視線恐怖症になる原因は極めてシンプルです。

あなたが”他人からどうみられているか”を過剰に意識しているから
これに尽きます。

「自分は何もしていないのに相手が自分を見てくる」
と考える人が結構な割合でいますが、これは完全なる誤解です。
きっかけはほぼ100%「最初にあなたが相手を意識したこと」に起因しています。

他人に見られるのが怖いという心理が
・実際は見られていないのに「自分は見られている」と思い込む被害妄想
・相手を過剰に意識することで相手に身構えられ避けられる
といった事態を引き起こしているのです。
視線恐怖症の人にありがちな7つの誤解(サイト内リンク)



「気にしなければいい」は視線恐怖症に理解のない人の言葉

視線恐怖症に理解のない人からすると
「他の人はあなたが思っているほどあなたのことに興味を持っていない。だからいちいち気にしなければいい。それで解決じゃないか」
と思われるかもしれませんが、そんなことは百も承知です。

それを理解したうえでどうにもならないから皆苦しんでいるのです。



原因分析には”自分自身の内面に深く踏み込む経験”が不可欠

原因はわかっているのにどうにもならない
多くの人はここで困り果ててしまうのですが、ここで思考停止していては治療にはつながりません。

・他者の目を異常に気にする

これは表面的な原因にすぎません。

なぜ他者の目をそこまで意識してしまうのか、その原因をさらに深堀る必要があります。

あなたが最初にすべきことは、自分自身の内面と徹底的に向き合うことです。
先述したように、なぜ他人の目を異常なまでに意識してしまうのか、深く深く自分自身に問いかけてください。
客観的に、そして冷徹に。

これはほんの一例ですが、以下のように原因をたどっていきます。

《例1》
他者の視線を意識すると異常なまでに緊張してしまう

(それはなぜか?)

他人に見られるのが怖いから(嫌だから)

(なぜ怖いのか?)

自分のことを知られるのが嫌だから

(なぜそう思うのか?)

〇〇だから

・・・繰り返し・・・

《例2》
他者の視線を意識すると異常なまでに緊張してしまう

(それはなぜか?)

自分の存在が他人を不快にしているから

(なぜそれがわかるのか?)

他人が自分を避ける行動をとるから

(なぜそういった行動をとられると思うか?)

〇〇だから

・・・繰り返し・・・

苦しいと思うに至る過程を徹底的にさかのぼり突き詰めることで、自分自身を苦しめている「ものの考え方や行動の傾向」といった真の原因にたどり着くことができるのです。



視線恐怖症を克服するための対策(治し方)は?

視線恐怖症を克服するためには何をすればよいのでしょうか。

結論から言うと、根本的な治療のために必要なのは
あなたの根本にある「物事に対する考え方やとらえ方(価値観)」を変えること
です。

以下NG対策も交え、すべきこと・すべきでないことを順を追って紹介します。



×その場しのぎの小手先の対策

・手や物を利用して視界を塞ぐ
・人との接触をできる限り避ける
・マスクやサングラスを着用する
こういった対策はその場限りのもので、根本的な治療にはつながりません。

他者と接しなくてよい状況が続く限りはそれで良いかもしれませんが、常に上記のような対策がとれるわけではありませんし、こういった対策に依存しすぎると、それがないと日常生活が送れなくなる等かえって治療が難しくなることもあります(マスク依存症が良い例です)。
ここ数年で急増した伊達マスク。対人恐怖症・視線恐怖症との関係【マスク依存症】(サイト内リンク)

「今は外出すらできないけど今日から頑張って外出する。そのために今日だけマスクをする」
このように治療を助ける目的でやむを得ず、という理由がない限りは対策として採用しないことをお勧めします。



△薬を服用する

不安や恐怖をやわらげる薬は存在し、(個人差はありますが)服用することで実際に症状も軽くなります。

しかしそれはあくまでも”表に現れた”症状を和らげるだけにすぎません。
薬の効果が切れればまたいつもの状態に戻るだけです。

悩みや苦しみを生み出すあなたの思考に変化がない限り、あなたにとって辛い場面はいつまで経っても辛いままです。

誤解のないように言っておくと、薬の服用が無意味と言っているわけではありません。
一時的に症状をやわらげることで治療に前向きになれたり、いつもと違う精神状態を経験することで新たな発見につながることもあります。
治療の補助的な役割であることを理解して服用するのであれば十分に有用と考えています。
対人恐怖症(社会不安障害)・視線恐怖症は薬だけで治るのか(サイト内リンク)



◎物事に対する考え方やとらえ方(価値観)を変える

これが根本的な治療につながる唯一の方法です。

同じ出来事に触れた場合でも、それをどう感じるかは人によって違います。
あなたが「他人に見られた」「自分が他人を見たせいで相手を不快にしてしまった」と思う場面でも、他の人からすると何も感じない日常の一コマだったりするわけです。

両者の受け止め方の違いがどこにあるのかを知り、その差を縮めていくことが根本的な治療につながります。

そのためには
・自分自身のことを正しく客観的に把握すること
・自分の価値観以外にも様々な価値観があることを心と体で理解すること
が必要不可欠です。

普段の生活において「自分自身の価値観や考え方、それを形成するに至った経緯」といったことに目を向ける機会はなかなか無いのではないでしょうか。
一度真剣に取り組むと自分でも知らなかった(気づかないふりをしていた)事実に直面し驚くことになるはずです。

また視線恐怖症になった方は他者との交流を避けがちになるため価値観が自分の中で完結し偏りがちです。
他者との交流を通して多様な考え方や価値観に触れることも極めて重要です。
今は他者と接する気になどとてもならないでしょうから、まずは家族・友人など身近な信頼できる人とで構いませんので会話する機会を増やすところから始めてみると良いでしょう。



〇日常生活を利用して訓練(リハビリ)する

先ほど

物事に対する考え方やとらえ方(価値観)を変える

と軽く言いましたが、長年かけて形成した価値観を変えるのはとても難しく時間のかかる作業です。
「言っていることはわかるが、考え方を変えるなんて無理だ」
と仰りたくなる気持ちはよくわかります。

そこで有効なのが実地(日常生活)での訓練です。

足を骨折した人が衰えた筋肉を取り戻すためにリハビリをするように、疲れ果てて歪んでしまった心を日常生活を通して少しずつ元に戻していくのです。



最初のうちはリハビリ期間。失敗を繰り返しながら前進することが大切

最初のうちは「考え方を変えよう」と無理に気負う必要はありません。
・普通の人がどのようにふるまっているのか
を観察し、表面上で構わないのでマネするところから始めてみてください。
不思議なもので行動が改まると気持ちもそれにつられて徐々に変わっていきます。

最初のうちは失敗ばかりと思いますが、そこで諦めないことが大切です。
「失敗したな」と思った場面を振り返り、何がまずかったのか自分なりに考えて明日に臨んでください。



前進できていることを自覚できると治療のスピードが上がる

そして軽視されがちですが「良かったな」と思った場面も振り返ってください。

本気で治そうと思って努力を続けている限り、僅かであってもあなたは治療に向けて前進できているはずです。
失敗を繰り返すうちに、以前はできなかったことができるようになったり、苦痛で仕方なかったものがそれほど苦痛でなくなったりすることに気づく時が来ます。

以前できなかったことができるようになった。

この自覚が自信につながり、前向きに治療を進めるエネルギーの源泉になってくれます。
この段階に至ると治療のスピードは一気に上がります。



具体的に今何をすればよいかは症状の重さにより異なる

具体的に何をすべきかは、症状の重さにより異なります。
ある段階では有効な対策も治療が進むと治療の妨げになることもあります。

そのため治療を始める前にまず「あなたの症状がどの程度重いのか」を把握する必要があります。

以下ページにて
・症状の重さ別段階
・段階別にどういった対策をとればよいか
をまとめていますので参考になれば幸いです。
【視線恐怖症・対人恐怖症】進行度別の症状・有効な対策・NG対策まとめ(サイト内リンク)

※リンク先でも触れていますが、大切な気づきなのでここにも記載しておきます。
実地訓練を続ける中で超えるべき大きな壁が「視界を制限している状態から脱すること」です。

今あなたは他者に対する恐怖のあまり視界を制限して生きているのではないかと思います。
・前を向いて歩けない
・あえて他人がいる方向を見ないようにしている
・どこを見ていいかわからないから目を閉じている。ずっと空を見ている。

この状態を脱することができると完治に向けた道筋がはっきりと見えてきます。



まとめ

視線恐怖症についてご理解いただけましたでしょうか。

長年苦しんでいる方の中には不治の病と思い込んでおられる方もいると思いますが、上記の通り原因を正しく把握し解決に向けた努力を継続して行えば必ず治るものです。

私は視線恐怖症に十数年苦しみましたが、受け身でただ辛いと思っていた10年程の間は何も進展はありませんでした。
が、本気で治そうと思い立ってからは1年程で完治まで至ることができました。

結局のところ視線恐怖症を治せるかどうかは”あなたに「治したい」という強い意思があるか”それ次第です。
ここまで読んで「絶対に治したい」と思った方は今日から一歩踏み出してみてください。
当サイトでは他にも治療の気づきのヒントになるような話を記事にして配信しています。
興味があればご覧ください。

自分の言動を縛っていた様々なものから解放されると生きているのが本当に楽しいです。
あなたが1日でも早く自分の人生を自分の思った通りに生きられるようになることを願っています。



余談:”視線恐怖症”という言葉の認知度はまだまだ低い

視線恐怖症を治し、周囲に目を向ける余裕が出て気づいたのですが、世の中に視線恐怖症と思われる方は結構いるように思います。
ですがそれを”視線恐怖症”という言葉で認識されている方はまだまだ少ないと思っています。
ニュースの報じ方からわかる「視線恐怖症」の認知度の低さ(サイト内リンク)

私自身、本気で治療に取り組み始めるまで視線恐怖症という言葉を知りませんでしたし、この苦しみが何なのか知ることでようやく治療への一歩を踏み出すことができました。
視線恐怖症に苦しむ方が一人でも多く当サイトにたどり着いていただけるよう、これからも努力したいと思います。



関連リンク

対人恐怖症・視線恐怖症治療プログラムのご紹介(サイト内リンク)
コラム・実験 記事一覧(サイト内リンク)

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