「4をよく見る」「時計を見るといつも44分」気になって仕方ない方へ

「最近4をよく目にする気がする」
「ふと時計に目をやると必ず44分。何かあるのでは?」
このような経験をされた方、少なからずいらっしゃると思います。

この現象に特別な意味があるのか、そうで無ければなぜそのように感じてしまうのか、様々な視点から考えてみたいと思います。

確率から考えてみる

1日何回44分を見たら運が悪いのか

「よく44を見るのですが」
という方、まずは実際に1日何回時計を見るか数えてみましょう。
そして何回44分が出てきたか数えてみましょう。

実際にやってみると
・思ったより時計を見る回数が多いこと
・44を見る機会は意外に少ないこと
に気づくことと思います。

1日にスマホを利用する回数が平均48回という情報(※)をもとにすると、1日に時間を見る回数は48回+α(スマホ以外の時計を見る回数)で最低でも60回は超えると思われます。
スマホの利用率はどのくらいまで伸びた?2016年度のスマホ利用実態

そして、時計を見たときに44分を目にする確率は単純に考えれば1/60。

そうなるとだいたい1日1回は44分を目にする可能性が高いということになります。
(スマホを見る回数については1日150回という情報もあり、そちらに準拠すると1日2~3回は44分を目にすることになりますね)

私たちは普段自分で思っている以上に時間を目にしています。
が、それを記憶する必要がないためいちいち憶えていないだけなのです。

あなたが1日10回以上44分に遭遇するのであれば何かあるのかもしれませんが、1日数回であればそれはごく自然なことであることがわかると思います。

人間心理から考えてみる

認知バイアスとは

実際には1日60回以上時間を見ていて44分以外の時間もたくさん目にしているはずなのに、なぜ「44分を頻繁に目にしてしまう」と考えてしまうのでしょうか。

これには認知バイアスが深く関わっていると思われます。

認知バイアスとは、かんたんに言えば

・イメージや思い込みに引きずられて判断が偏る

ことを指します。

私たちは普段生活を営む中で大量の情報に接します。
その情報を1つ1つ真正面から判断していてはとても処理しきれません。
そこでこれまでの経験をもとに無意識のうちに判断を下しています。

それらの判断が全て合理的であれば良いのですが、実際にはそうでないことも多々あります。

認知バイアスいろいろ

「最近悪いニュースばかり目にする」
→いいニュースも同じくらいあるのに印象に残っていない

「自分が試合を見ると日本代表は必ず負ける」
→負けた時に経験した嫌な記憶が勝ったときより強く残っている

「行列ができているから並ばないと」
→みんなが選択するものはいいものに違いない、という思い込み

「ほら、やっぱり〇〇世代はだめだ」
→実際はそうでない情報もたくさんあるのに目を向けようとしない

これらも全て認知バイアスによるものです。
身に覚えはありませんか?

4や44を目にする機会が多いと感じるのも、こうした無意識下の偏った判断(思い込み)によるものと考えられるのです。

文化的な面から考える

4が不吉な数とされているのは日本と中国くらい

そもそも4を不吉・縁起が悪い数字と決めたのは誰でしょうか?
このように考えるのは実は日本と中国くらいで、人類普遍のものではありません。
たまたま日本と中国では数字を読むときの音(日本語だと”し”ですね)が縁起の悪い言葉と同じというだけで、言葉が違う国では4は何も特別な数字ではありません。

「4が悪い数字だ」というのは一部の人が勝手に決めたことでしかありません。

海外だと「13をよく見る」と感じる人が多い

海外に目を向けると面白いことがわかります。
「13をよく見る」と英語で検索するとゴロゴロ結果が出てきますが、逆に「4をよく見る」という発言は全くと言っていいほど見られません。

これは単純にキリスト教圏では13が不吉な数字とされているからでしょう。

ちなみに13を気にしすぎる方のために「13は素晴らしい番号なんだよ」と伝えるページもあるくらいです。
ANGEL NUMBER 13

上記ページには「13は縁起のいい4(※わかりにくいですが、「13を1+3にすると4になる」という意味のよう)と関係があるのだから」という言葉も見られます。
海外では4はむしろ縁起のいい数字なんですね。

それでも気になる人へ

いかがでしょうか。
これは何にでも通じる話ですが、「何かおかしい」と思ったときは一度冷静になって

客観的な事実を確認する

ことを心がけてください。
これで思い込みが原因の問題はほとんど解決します。

目の前で起こっていることを前向きにとらえることが大切

ここまで読んでも
「偶然や思い込みだとわかっていても気になってしまう」
と思い悩む方はいると思います。

特にうつ病、統合失調症、対人恐怖症、視線恐怖症といった精神的な問題を抱えている方は物事をネガティブにとらえる傾向があり、一度気になってしまうとどうにもならなかったりします。

そういった方は考え方を変えてみてください。

1日に何度も44という数字に出会う自分は特別で幸運な人間なんだ
と。
実際に世界の大多数の人にとって4は幸運な数字なのですから。

世の中には皆さまとは反対に
「時計を見るとゾロ目であることが異常に多い。自分は(良い意味で)特別な人間ではないか」
と楽観的・前向きに考える人もいます。

せっかくならこのように前向きに物事をとらえて生きていきたいですね。

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