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対人恐怖症(社会不安障害)・視線恐怖症の苦しみは想像を絶するものです。
薬で楽になるならすがりたい、という気持ちは経験者としてよくわかります。
今回は薬との正しい付き合い方についてお話ししたいと思います。

目次

薬に効果はあるのか?
 ・SSRI(選択的セロトニン再取り込み薬)
 ・抗不安薬
 ・精神安定剤(トランキライザー)
 ・で、効果はあるの?
 
薬は症状を抑えるだけ。対人恐怖症・視線恐怖症を完治させることはできない
 
薬との正しい付き合い方
 ・薬は悪ではない
 ・治すことができるはあなただけ
 
おまけ(市販の薬)
 ・亜鉛
 ・ハーブティー
 ・セントジョーンズワート
 ・テアニン
 ・ギャバ(GABA)


薬に効果はあるのか?

「薬を飲み始めて〇年・・・でも一向に良くなりません」
「薬がないと不安で何もできなくなってしまった」
「治ったと思ったら再発、この繰り返しです」

対人恐怖症(社会不安障害)・視線恐怖症について調べたことがある方であれば、このような服用者の嘆きを一度は目にしたことがあると思います。

薬は本当に効くのか、効果があるとしてなぜ治らない人がこれだけ存在するのか、今回はそのあたりのお話をしたいと思います。

本題に入る前に、対人恐怖症(社会不安障害)・視線恐怖症に使われる薬について簡単に紹介します。



SSRI(選択的セロトニン再取り込み薬)

 不安や恐怖を感じているときに活発に活動する扁桃体の活動を妨げることにより、これらの感情をやわらげます。依存性はありませんが、未成年の服用には注意が必要とされています。
選択的セロトニン再取り込み阻害薬(wikipedia)


 

抗不安薬

 種類は様々ありますが、神経の興奮を落ち着かせる効果があります。即効性がありますが、依存症になりやすい傾向もあるようです。
抗不安薬(wikipedia)
 



精神安定剤(トランキライザー)

 緊張状態を緩和する効果があります。脳に直接働きかけるので乱用は禁物です。
精神安定剤(wikipedia)
 



で、効果はあるの?

どの程度効果があるかは人それぞれなので何ともいえませんが、実験である程度効果が立証されているものなので不安や恐怖をやわらげる効果はあるのだろうと思っています。

ただ言い方を変えればそれ(症状を抑える)だけでしかありません。
私は薬単体で対人恐怖症(社会不安障害)・視線恐怖症が治るとは全く思っていません。



薬は症状を抑えるだけ。対人恐怖症・視線恐怖症を完治させることはできない

薬で対人恐怖症・視線恐怖症の症状を抑えることはできるが、薬だけで対人恐怖症・視線恐怖症を治すことはできない

これが視線恐怖症(対人恐怖症)になり、自力で克服した私の結論です。

※注意してほしいのは、薬を服用しても意味がないと言っているわけではなく、薬はあくまで治療の補助的な役割でしかない、ということです(個人差はあるでしょうがある程度症状を抑える効果はあるはずで、ごく軽症であれば薬単体で治ることもあるかもしれません)。

言っていることがわかりにくい、という方のために例を用意してみました。

いつもおとなしく控えめなAさんですが、お酒を飲むと緊張がゆるんでいつもより明るくオープンな性格になります。
でもお酒が抜けるといつもの控えめな青年に戻ってしまいます。

お酒を薬に置き換えてみましょう。

いつも対人恐怖症・視線恐怖症に苦しんでいるAさんですが、薬を服用すると不安がやわらぎある程度普通の生活を送ることができます。
でも薬が抜けるといつもの苦しみが戻ってきます。

私の言いたいこと、なんとなくわかっていただけたでしょうか。
個人的な考えではありますが薬はお酒のようなものだと思っています。

薬を使用すれば表面的な症状を抑えることはできるかもしれません。
でもこれは生えてきた雑草を都度刈るのと同じです。
根から絶ってしまわないと雑草はいつまでも生えてきます。
周りを過度に気にしたり人を怖れたりする原因はあなたの中にあり、そこを解決しない限り対人恐怖症(社会不安障害)・視線恐怖症は治りません
対人恐怖症(社会不安障害)・視線恐怖症を治せるのはその原因と向き合うことができるあなただけです。

私は視線恐怖症に苦しんでいたときに市販の薬を一定期間服用していましたが、途中で完全にやめました。
服用し続けても効き目が感じられなかったこともありますが、仮に効果があったとしても根本的な治療につながらないのでは、と気づいたことが一番の理由です。



薬との正しい付き合い方

薬は悪ではない

ここまで薬の使用を推奨しないような書き方をしてきましたが
薬の力を借りて症状を抑えるのは決して悪いことではありません。
特に外出すらままならない段階にいる方にとっては有用です。

外出できない状況を放置し続けるよりは、一時的に薬の力を借りてでも外出したほうが絶対に良いです。
辛い思いをするのが嫌で外出を避けるようになると症状はどんどん悪化してしまいます。
社会との関わりを持たないことがさらに自分への自信を喪失させて再起不能にもなりかねません。

また、普通の人の感覚を一時的にでも取り戻すことが治療のきっかけになることもあります。
お酒の力を借りてストレスを発散したり他の人と仲良くなるきっかけを作ったりするのが有益なのと同じで、薬も正しく付き合うことが大切です。

 



治すことができるはあなただけ

繰り返しになりますが、薬はあくまで治療の手助けをしてくれるだけで、あなたを救ってはくれません。
治すのはあなた自身です。

私は視線恐怖症を発症してから約10年の間、ただただ辛いと思いながら受身の姿勢で過ごしてきました。嫌なことからはできる限り逃げ、避け続けていました。
その間に得たものは何もありません。
今の私があるのはこのままではダメだと思い、自分の意思でなんとかしようと思い立ち努力を重ねた1年があるからです。

薬に治療の全てを任せてしまうのではなく、あなた自身が治そうと決意し前を向き続けることこそが完治への一番の近道なのです。



おまけ(市販の薬)

そもそも病院に行く勇気がない、という方たくさんいらっしゃるだろうと思います。
そんな方のために気軽に始められる市販の薬を紹介します。

医師から処方される薬に比べると効果は薄いですが、
・治療を始める動機付けとして
・一時的な心の支えとして
であればある程度効果が期待できると思います。



亜鉛

記憶や精神の安定に効果があるようです。

 



ハーブティー

いくつかのハーブにはリラックス効果があるようです。
カモミールは比較的クセの少ない味なので続けやすいかと思います。



 

セントジョーンズワート

ハーブの一種で不安をやわらげる効果があるとのこと。
欧州(特にドイツ)では医薬品として扱われており、軽度のうつに対して広く処方されているそうです。



 

テアニン

緑茶に含まれるアミノ酸の一種で
・興奮の抑制
・集中力向上(周囲に気が散らなくなる)
・睡眠改善
といった効果があるそうです。



 

ギャバ(GABA)

一時期流行ったあのギャバです。
CM等でご存知の方多いと思います。
ギャバは発芽玄米に多く含まれる成分で、副交感神経の働きを助ける効果があるそうです。
副交感神経が優位になることでリラックス効果が期待できます。



■参考
>対人恐怖症・視線恐怖症治療プログラムのご紹介


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